インフルエンザ予防接種 説明書
この予防接種は、任意の予防接種(被接種者の判断で接種を受けるかどうかを決め
る予防接種)です。希望する方は、ワクチンの効果や副反応を理解した上で接種をし
てください。
1 病気の説明
インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、発
熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然あらわれ、咳、鼻汁などの上気
道炎症状がこれに続き、約1週間の経過で軽快します。
小児では中耳炎の合併、熱性けいれんや気管支喘息の誘発、まれですが急性脳症
などの重症合併症があらわれることもあります。
2 予防接種の効果
現在国内で用いられている不活化インフルエンザワクチンは、感染を完全に阻止
する効果はありませんが、インフルエンザの発病を一定程度予防することや、発病
後の重症化などを予防することに関しては、一定の効果があるとされています。
3 接種方法
3歳未満には0.25mlを皮下に、3歳以上13歳未満は0.5mlを皮下に2~4週間の
間隔をおいて2回注射します。13歳以上は0.5mlを1回、皮下に注射します。
インフルエンザワクチンの製造過程で発育鶏卵が使用されています。卵アレル
ギーのある方は接種を行うにあたり注意を要しますので、かかりつけ医に御相談く
ださい。
インフルエンザワクチンは不活化ワクチンです。同一ワクチンまたは異なるワク
チンを接種する場合、接種の間隔に注意しましょう。
4 副反応
重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー(じんましん、呼吸困難、血
管浮腫等)があらわれることがあり、そのほとんどは接種後30分以内に生じます
が、まれに接種後4時間以内に起こることもあります。その他、ギラン・バレー症候
群、けいれん、急性散在性脳脊髄炎、脳症、脊髄炎、視神経炎、肝機能障害、黄
疸、喘息発作等があらわれたとの報告があります。
接種直後から数日中に、発疹、じんましん、紅斑、かゆみ等があらわれることが
あります。局所の発赤、腫脹、疼痛等、また全身反応として発熱、悪寒、頭痛、倦
怠感等を認めることがありますが、通常2~3日中に消失します。
5 予防接種健康被害救済制度
任意の予防接種であるため、健康被害を受けた場合は独立行政法人医薬品医療機
器総合機構法に基づく救済、また、つくば市法定外予防接種事故災害補償規則に基
づく救済が受けられることがあります。救済制度を申請する必要が生じた場合は、
診察した医師、またはつくば市桜保健センターに御連絡ください。
<参考文献>
予防接種必携、予防接種ガイドライン(公益財団法人 予防接種リサーチセンター)
予防接種に関するQ&A集(一般社団法人 日本ワクチン産業協会)